#2:お嬢さまの悪いクセですよ *執事くん*

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女の子として情けないような、いたたまれないような。 それでいて、胸の奥を柔らかくくすぐるような嬉しさも込みあげてきて、鼓動がトクトクと加速する。 このままずっと、髪の毛が絡まったままならいいのに……。 なんてことを願ってしまって、さらに鼓動が早くなった。 「はい。直りましたよ、お嬢さま」 「あ……りがとう」 弱々しく返事をする。 残念っていう想いが、にじみ出ちゃいそうで、わたしは急いで笑ってみせた。 なに、あわててるの、わたし? 執事くんは後ろにいるから、笑顔で取りつくろっても見えないのに。 バカみたい。     
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