クラトス(権力)とビア(暴力)

2/7
前へ
/205ページ
次へ
  王都ピュロスの近隣、ハデスのテメノス(神領地)であるメタパは、 その大きさも人口密度も、村というよりかは町に近い規模である。 ところどころ岩肌がむき出しになり、 高低の多い、丘陵地帯と考えてもらっていいだろう。 当然、坂道や傾斜、石段などが多いので、 あまり老人には住みよい村とも言えないが、 鉱物の採取や交易などで、村の経済は活気がある。 村で最も高い場所には、 あの冥府の神ハデスが住まう神殿がある。 ・・・先日の大地震で一部、宮殿に被害があったようだが、 応急処置は既に施されているようだ。 完全に被害の爪あとも残さず作り直すという選択肢もあるのだが、 この先、ポセイドン・・・いや、その正体が今ひとつ不明とは言え、 大地震を起こされても、作業が無駄になるので、最低限の補修にしたようだ。 宮殿の北側は絶壁の崖があり、 その下には流れの速い川がある。  
/205ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加