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「お~!分かった分かった!
よしっ、遊ぶかぁ~~!!」
ユウさんは嫌な顔一つせず、自分とは血の繋がらない私の子供達を可愛がってくれていた。
広場のベンチに座って、ボール遊びをしているユウさんと子供達を見つめる。
他人から見れば、おそらくとても仲の良い父子に見えるだろう。
笑顔の子供達を見て、母親として喜ぶべき場面。
それなのに……。
私は、胸が苦しくなる。
本来あの場所に居るはずの人物を思い浮かべて、堪らなく溢れそうな感情をグッと呑み込んだ。
ヴァロンと別れてちょうど三年。
必死に駆け抜けてきた時が……。
この日を境にまたゆっくりと、動き始める。
……
…………。
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