第2章 夢の中

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  *** 「バウク……!」 私は叫びながら目を覚ました。 天に向かって右手を伸ばしていた。 『夢……?』 周りを見るといつものテントの中だ。 リンさんが驚いた表情で私を見ていた。 テント越しに明かりが差し込む。 「リン……さん?」 私は呟いた。 「どうした!」 テントの入り口を開けてバウクが顔を見せた。 「バウク……。」 「きゃ、ちょっとレディのテントにいきなり入ってこないで!」 リンさんは着替えの最中だった。 「え? しかしキュットが……。」 「大丈夫だから出てっていただけるかしら?」 リンさん言い方は穏やかだけど青筋が立っているよ。 「わ、解ったよ。 何かあったら呼んでくれ。 直ぐ外にいるからな。」 バウクはそう言い残しテントから出ていった。
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