第2章 夢の中

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  嫌がる体に鞭を打って起きあがる。 隣で寝ている妻を起こさないよう、その奥で寝ている次男ひとしを起こすのだった。 揺すっても起きないひとしを抱えリビングへと連れ出す。 それでも起きようとしないひとしを横目に長男ながおを起こしにいく。 こちらも揺すっても返事だけで起きる気配はない。 只野は再びリビングへと向かった。 息子たちの水筒にお茶を入れダイニングテーブルに置く。 もう一度ひとしを揺すり起こす。 しかし起きようとはしない。 イラだつ只野はひとしのパジャマを脱がせると服に着替えさせた。 ようやく目を覚ますひとし。 「早くご飯食べて、薬を飲みなさい。」 只野の口癖だ。
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