1人が本棚に入れています
本棚に追加
/39ページ
只野は暗い寝室の天井を見ながら、その心の中で激しい葛藤を行っているのだ。
只野は折れてしまった心の回復ではなく、追い討ちをかけているのだ。
こんな状態がもう何年も続いている。
只野の本心を知るものは誰もいない。
理解者が居ない孤独感に何年も晒され、自ら自分を責め立てる。
只野の心に“安らぎ“などありはしない。
“安らぎ“のない世界に迷い込んだ只野の心はだんだん弱っていくだけだ。
『“死“を選ぶか?』
“死“への誘いは甘言に聞こえてさえくるのだ。
ちょっと背中を押されれば、甘言に身を投げてしまいそうなそんな儚さを纏っている。
最初のコメントを投稿しよう!