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只野の心は拳を受ける度に傷ついていく。
そして妻の温もりを感じることで一時の“安心感“を得るのだ。
最早只野にマトモな思考はない。
ただこれらの繰り返しが今の只野の心の均衡を保っている。
どちらに振れても只野は潰れてしまうだろう。
その先に待つのは悲劇でしかない。
何度も言うが頭では理解している。
感情がそれを許さないのだ。
より本能に近い“感情“が只野を突き動かす。
そこに“理性“は介在できないのだ。
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