第1章 殻

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  *** 灼熱の太陽。 一面の砂。 砂が焼かれ陽炎が揺らめいている。 只野は一人焼けた砂漠にいた。 『暑い』 喉は枯れ体中が日差しと照り返しで焼かれて痛む。 『何処か……何処か日陰はないか……。』 只野は辺りを見渡すが日陰のありそうな場所は見あたらない。 「み……水。」 渇き切った喉は水分を欲して止まない。 灼熱の世界で只野は意識が朦朧としていた。 自分がなぜこんなところにいるのか? そんなことさえ考える気力はない。
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