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灼熱の太陽。
一面の砂。
砂が焼かれ陽炎が揺らめいている。
只野は一人焼けた砂漠にいた。
『暑い』
喉は枯れ体中が日差しと照り返しで焼かれて痛む。
『何処か……何処か日陰はないか……。』
只野は辺りを見渡すが日陰のありそうな場所は見あたらない。
「み……水。」
渇き切った喉は水分を欲して止まない。
灼熱の世界で只野は意識が朦朧としていた。
自分がなぜこんなところにいるのか?
そんなことさえ考える気力はない。
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