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「ん。
ゴメン。
またうなされてた?」
私は上半身を起こす。
「ああ、また例のヤツか?」
「……うん。」
とても悲しくて苦しい思いだけ残して夢の内容はすっかり忘れちゃうんだよね。
「ちょっと、起きたのなら……。」
「ああ、すまない。
外にいるから。」
リンさんの言葉にバウクはテントの外へと逃げ出した。
「不思議ね。
あたいが起こしても起きないのに、バウクが起こすと起きるなんて……。」
……リンさん怒ってる?
「そ……そうなの?」
「そうよ。
こんなに近くにいるのにね。」
リンさん、か……顔が近い。
リンさんはペロリと私の頬を舐めた。
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