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『っち。お前かよ』
『……高校行かないって本当?』
現れた俊也に、肩を掴まれて聞かれ頭に血が上る。誰に聞いたのか、こいつの耳に入るほど噂されているのか、はたまた自分から聞き出したのか。どちらにせよ、自分のことを気にかけてくるこいつが酷く不快なのは間違いなかった。
俊也は初めて病室で出会って以降、用もなく流星の前に現れてきた。
が、友達も多く、また果敢で荒れていた時期の流星は夜な夜な出かけては補導されたり知らない女の部屋を泊まり歩いたり、常に煙草の匂いを纏わせていた。
真逆の存在である俊也は、県内トップクラスの有名進学校に通い、品行方正、知的で周りの大人からも期待される優等生だった。
段々擦れ違っていたし、母親の病室の花が変わったら俊也が来たんだろうなと気づく程度だった。
そんな俊也に同情されていると思った流星は手を払いのける。
『お前に関係ねーだろ。誰も引き取り手が居ないなら、働かなきゃいけねえからな』
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