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夢を熱く語り始めた私の言葉を、うんうんと相槌を打ちながら聞いてくれていたブルータスだったけど、少しして小さな声で「……くっ。耐えられん」と呟くと、私をがっと押し倒した。……!? な、なに? 何かブルータスを煽るようなことした? 言った?
……あ、熱っぽく身振り手振りで話していたら、いつの間にかシーツが手から離れてた。
つまり、私は素っ裸でブルータスに語っていたみたい。あーやだやだ! 失敗した!
再びブルータスに組み敷かれながら、私はハァーと大袈裟に溜め息を吐く。
「私がついているから、お前の夢は必ずや叶うし、その先の幸せもしっかり頭の中で描けてるからな。安心して私の側にいたらいい」
「なんか、言い方が偉そうっていうか、上から目線っていうか。私は私の力で夢を叶えるんだから!」
「うんうん。そういう気の強い所が非常に好みだぞ」
「もう! 茶化さないの! 私は真剣なんだから! ……っん!」
ちゅっとブルータスが私の口の端に口付けを落とすと、私の身体は勝手にビクッと反応してしまった。それを見て、ブルータスは低く笑い声を忍ばせる。
「カナもまだまだ足りんようだな」
「ブルータス、せっかくお風呂入ったんでしょ。だったら……」
「次は一緒に入ろう」
「……!!」
「明日から……明日からはちゃんと受験用に時間割りを作ってやるから、今夜だけは、私の欲望を受け止めてくれ。本当に。本当に嬉しくて、どうしていいのか自分でも分からんのだ」
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