とある老人の死

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とある老人の死

 十年前、一世を風靡した脚本家が死んだ。  主に、ドロドロとした女の嫉妬や財欲、旧家や財閥を舞台としたシナリオを好んで書く人だった。  そうしたブームがあった事もあり、一時は売れっ子となって多くのテレビドラマの脚本を書き、雑誌のインタビューなどにも答えていた。  だがブームが去るにつれてドラマの脚本は少なくなり、いつしか表舞台から消えて、晩年は寂しい生活を送っていたという。
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