京子の場合

2/2
前へ
/7ページ
次へ
 私のがお兄ちゃんを理解しているのに…と。  お兄ちゃんは馬鹿だけど、馬鹿の分だけ思いが強い。  こうと決めたら絶対曲げない。  戦うと…守ると決めた物に対しては、それこそ死ぬまで守ってくれるだろう。  実際、私やお母さんを守る為に、何度も大きな怪我をしている。  それでもお兄ちゃんは、私やお母さんに笑顔を見せてくれる。 『俺は大丈夫。』と…  そんな馬鹿なお兄ちゃんを支えるのは、今は私の役目だけど、いつか千尋さんに私の役目を奪われる日が来そうで怖い。  その時、私はどうしたら良いのか…  私にも、千尋さんのように、お兄ちゃんのような人が現れてくれるのだろうか…
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加