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隼人の嫉妬
僕は京子ちゃんが好きだ。
そして、お兄さんに憧れている。
だからこそお兄さんに嫉妬してしまう。
お兄さんは強い。
何が強いって、ビリヤードだけじゃなく心が強い。
何故あんなにブレずに、自分を貫き通せるのか?と、感心してしまう程だ。
どんな世界でもそうだろうが、自分が世界一になれると本気で思っている人間など、どれだけいるのか…
しかし、お兄さんは疑わない。
奥原プロのようなチート級の強さを持っている方にさえ、いつか必ず勝つと信じて疑わない。
ひたすら努力を続ける。
あの強さが僕にもあれば、京子ちゃんの事だって、もう少し積極的に思いを伝える事も出来るだろうに…
『京子と付き合いたいなら、俺に勝ってみろ。』
そんな事を言われても、僕には逆らう勇気もない。
幼い頃から、お母さんや京子ちゃんを守っていたと言うだけあり、きっと喧嘩も強いのだろう。
男として、僕に無い物を全て持っているように見える。
だからこそ憧れて、だからこそ嫉妬する。
お兄さんは、京子ちゃんも平気で抱き抱える。
京子ちゃんが恥ずかしがって抵抗してもおかまい無しだ。
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