子分ナツキ

6/8
782人が本棚に入れています
本棚に追加
/17ページ
. やっと太陽の威力が弱まった頃 太陽は威力を無くしたけど こやつは威力を増した 「あーーー」 満面の笑みで 口の周りベシャベシャの 口に突っ込んでた手もベシャベシャで 『ギャーーー!触んな!』 油断するとワシを鷲掴みにする ワシをワシヅカミ プッ ええ年やけどオヤジちゃうで 『カナー!ナツキ起きてんで!』 短い手に届かん範囲なら無事 ピョンピョン 『これなら届かんやろ!手ぇ短か!』 ワシはもうちょい寝たいんじゃ 一人で遊んどれ ウトウト…zzz… ドンっ! 『ギャーーー!なんや!いってぇな!』 ん? ブヨブヨの手 『潰す気か!うさぎの繊細な骨をなめんなよ!』 「あーーんーー!んーー!」 『お前なにひっくり返ってんねん』 「んーんーんー!」 『あーもー、そっちの手!  両手でこうや!見てみい!こう!  いつまで腹の下に敷いてんねん  そんなしてるから苦しいんやろ!』 「ん…ん…んえーーん」 『ああもう戻れ戻れ』 『……戻られへんの?』 ったく、しゃぁねぇな カナはキッチンか 『カナ~ナツキが~』 「あ、マダちゃん起きた?  ナツキまだ寝てる?」 手を拭いてカナはナツキの元へ 「え!ナツキ寝返りしたの!」 ネガエリ? 「やーん!すごいねナツキ!  やだ見たかった~!もう一回やって!」 寝ていただけのナツキは この日からメリメリと動き始めた 『お前に追いつけるか!』 カツカツカツカツ 『こっちやで~!』 「まーーまーー」 『待つかいな!』 ワシの真似して4本足で歩き回るナツキ 「あーー」 『ナツキそれはもう開かんで  ほら、センコーがこれ付けよったからな  カギっちゅうやつや』 開かない引き出しをナツキは引っ張り 油断したら 「まんまんまん」 何語かを唱えながら ベシッ! 『いった!力強いねん!』 「ナツキ、マダちゃん、何してんの  オヤツたべよ~」 『お!カボチャの匂いや!』 「マダちゃんそれたべたらお留守番しといてね」 『えぇぇぇ~留守番か~ヤダな~』 「ナツキとお買い物行ってくるから」 チッ お前ばっかズルいねん ビシビシッ うさ地味パンチじゃ! 「マダお兄ちゃんヨシヨシしてんの?」 ちゃうわ、パンチじゃ 「ありがとう!」 そんな笑顔で言われると うさぎと言えど胸が痛い
/17ページ

最初のコメントを投稿しよう!