序章 怪人赤マントの伝説

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紅丘 蓮司が 幼少期より 井戸川 巌歩の「怪人24面相」に憧れを持って そして 平成の初期に起きた あの忌まわしい チバ サイタマ 東京を舞台とした 連続幼女誘拐殺害事件に 刺激を受けたこの男は 医師であるという立場を悪用して 麻酔剤クロロフォルムを 手に入れることによって 子供の頃からの憧れであった 赤マントへと変貌を遂げた訳だが 自分の苗字より 一文字取り 紅マントを羽織り 紅のアイマスクで顔を隠すことで 別人格に成りきる 悪魔へと それは あの 連続幼女誘拐殺害事件の犯人が 処刑されたことによって ついに 自分が 紅マントの怪人として 世間にデビューだと 勝手に頭に 声が降りてきたと 手記に書かれていましたね。  暫く天眸杏子の話を 聞いていた 警視庁 特務現象課の 湊川氏は 再び、神務庁の 天眸 杏子へ と 語り出しては そして やつ 紅丘は 手始めに 小学生を手にかけて それが 成功に到るや エスカレートしては ついに 紅マントの怪人として  やつの行動範囲である 森野宮付近へ 出現し 犯行を繰り返して行く訳だが おぞましき悪魔の誕生でしたね そして 大胆不敵な振る舞いから ぼろをついに出して  自らの正体が見破られるのだが もしも やつが あのような紅マントの怪人などにならず あの平成の連続誘拐殺人犯のように 普通に振る舞っていたらと思うと 私は恐ろしい気持ちになりますよ 用意周到に麻酔剤など使って 紅丘医院の地下室へと連れて行かれれば  犯行がそのまま闇に埋もれ兼ねなかった訳ですから もしも あの時 女性刑事の囮で やつが引っ掛からねば いまだに 変質者の犯行とか たんなる 失踪事件として 処理されていたかも知れないのが 本当に恐ろしいです っで 囮捜査から 十日目 クロロフォルムの大量購入など 不審な点から 紅丘が 重要参考人として浮かび ついに 紅丘医院への家宅捜索へと繋がったんでしたよね またもや 天眸 杏子が語る番になり そこで 捜査員が立ち入った現場で 紅丘の首の頸動脈捌いた自殺遺体の発見へとなって 事件は あの男の日記により 一応解決をみたんでしたよね しかし 今回 再び 神州 姫樹平の森野宮近辺に 紅マントの怪人らしき者が出現したという情報が 上に入ったってことですね  はいしかし厄介です。これはね。
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