第二章 メル友、はじめました

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小杉さんとはメル友で、たった一度キスされたことがある。キスがきっかけでメル友になってからは唇どころか手も触れていない。中学生のような純愛だ。純愛・・・主人がいる私には似合わない単語だな、と溜め息をついた。バラエティー番組を見ながらお昼を食べる日常は、のんびりしていて好きだけど今の私には忙しいくらいの方が小杉さんとの事を考えなくて済む。心が満たされている反面、主人を裏切る行為に罪悪感。この繰り返し。バラエティー番組の内容が頭に入らない。「ふぅ・・・」また溜め息。その後、直ぐに「~♪」メールが届く。主人からだった。「今日は外食しないか?早く仕事が終わるし話したいことがあるんだ。」話したいこと?まさか、私の悩みが小杉さんへの、想いがバレてしまったのだろうか。「平日に外食は久しぶりだね!帰宅、待ってるよ!話したいことって何だろう?」送信っと。「~♪」直ぐに主人から返信。「おー。じゃ終わったらまた連絡するわ。20時くらい帰宅予定な。話したいことは顔見て話すわ。」・・・何だろう、気になる。良い事か悪い事か。悪い事はばかり考えてしまう。モヤモヤしながら帰宅を待った。
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