三度目の正直

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 三人が順番にシャワーを浴びているうちに高瀬さんと協力して片付けを済ませ、やっとシャワーを浴びる。  今夜は賑やかな夜だった。お酒も入っているし、気持ち良く眠れそうだ。  吉田さんは既にソファで潰れているし、阿部さんと保坂さんも戻った頃には眠っているだろう。  こんな時間ではわたしも流石に眠いし、高瀬さんが待っていることを考えて、シャワーをさっさと済ませて浴室を後にした。  「じゃあ俺が寝てもいいわけ?」  しかしリビングに戻ると、阿部さんと高瀬さんがなにやら騒いでいた。  「なんでそうなるんだよ!保坂こいつどうにかしてくれ!」  押し合いへし合いをして戯れているらしい。勝手にしてくれ、と眠気のあまり特に反応せず自室に入ろうとする。  だがそれは阿部さんによって阻止された。  「三秒で決めろよ!俺か!お前か!保坂か!」  わたしの肩を乱暴に揺すって、なにやら白熱している。
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