三度目の正直

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 「え?どういうこと……?」  「えー、待って!俺なんも聞いてない!」  ぎゃあぎゃあと騒ぐ吉田さんと阿部さんの頭を叩いて高瀬さんが座る。  当然のように高瀬さんの隣だけ空いていて、どうやらわたしの席はそこらしい。  「付き合ってるわけじゃないからな。乾杯」  「乾杯!」  「はぁ!?どういうこと!?」  「なに!?なに!?」  ビールを飲み始めたのは高瀬さんと保坂さんだけで、残る二人は混乱して頭を抱えている。  気が置けない友人の前では意地悪なんだ、とまた新たな一面を知る。
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