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「なになに、彼女?」
和馬がからかうように肘で腕を小突いてくる。背後の男は真っ青な顔のまま、緊張したようにこちらを見ている。
「ちげーよ。鬱陶しい虫。…なんなら、殺害依頼でも出そうか。」
「んー。俺は女を殺さないから」
「よく言うよ!」
咄嗟に背後の男が興奮したように反論した。瀬谷もその勢いに驚いて、目を丸くする。
「昨日のは不可抗力だよ。大体、あの女は捕まえに来たんじゃなくて殺しに来たんだから」
話が見えない。
「なんの話?」
瀬谷は切って出た。
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