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「ゼブラの中身がすり変わった話、聞いてるでしょ?」
ハルはグラスを指でかき混ぜながら、村瀬に背を向けたまま続けた。瀬谷は知っていたが返事はせず、黙ってハルの口元を見ている。
「そのはなしが浮上してから、奈央子が変なの。一緒に仕事をしたくないとか、わがまま言って単独行動ばかり…」
「それがなに?」
「…奈央子がすり替えてる可能性もあるんじゃないの?」
もともと奈央子とそりがあわない。 ハルのねらいは、和馬を使って奈央子を始末すること。
「…そのゼブラの中身はなんなの?」
村瀬がとつぜん横から口を挟むと、ハルは驚いた顔をしたがすぐに微笑んだ。
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