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「もとは覚醒剤とか大麻に似たもの。いま、すりかわっているのは 青酸カリ」
ゼブラが快楽のための薬ではなく、殺人兵器に変貌していることにはハルと奈央子 瀬谷しか知らない。
「それじゃあ…飲んだ人は」
「死ぬよ」
瀬谷は頬杖をついたまま村瀬に答えた。その言葉に反応して、奥のテーブルにいた和馬が視線を向ける。
「おもしろそうな話をしてるじゃん」
「ねぇ、和馬に話しちゃおうよ」
ハルもその気で瀬谷に身を乗り出す。瀬谷は手のひらをひらひらさせて、首を横に振る。
「なんでもねーよ」
和馬は不服そうに頬を膨らませる。
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