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四時限目終了のチャイムが鳴る。
先生が教室を出るのも待てず、生徒達が昼食の巣作りを始める。
教室を出て学食に向かう者。
連れだってフリースペースへ向かう者。
机を寄せ合い、お弁当を広げ始める人たち。
スマホをいじりながら、一人で惣菜パンをかじり始める人。
私は親友の典子の隣に移動し、机と机を寄せ合わせる。
典子が私を見上げ、少しだけ口元を緩ませる。
けれど、その瞳にはいつも暗い影が宿っているように見える。
相変わらず神秘の微笑だ、典子は。
私たちがお弁当を広げていると、セミロングの髪を弾ませ友稀がやってくる。
「あー、待って、待って」
と言いながら、前の席の机を反対向きにして、寄せ合わせる。
「慌てなくても、ちゃんと待ってるよ」と私。
典子は無表情のまま、友稀に対して頷いてみせる。
三人がお弁当を広げ終わると、友稀がそれぞれのオカズを見比べて
「今日も心美は肉類が足りないな。そんなんじゃ育たないよ。ハイこれ」
と、自分のミートボールを私のお弁当に運ぶ。
「代わりに人参貰うね。典子は、またオニギリだけなの。しょうがないなぁ、大サービス
でウィンナー上げるよ」
と盛んに私達の栄養管理をしてくれる。
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