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「おはようございまーす!」
着いてすぐに大声で挨拶した。
「おはよう、中川さん。今日も元気でなによりです」
「あっ、坂本せんせい、おはようございます!今日も元気です!」
うふふと笑って先生は職員室に向かっていった。
「おはよう、サナちゃん」
「おっ、イツキちゃん!今日も可愛えな~」
「もうっ、やめえよ~サナちゃん」
私は親友、北野 伊月ちゃんに抱きつく。
彼女は天使のように可愛い。いくら可愛い私でも、イツキちゃんには勝てない。
「あー、うわきやー」
後ろから幼い声が聞こえる。
「智志、あんた、その歳でようそんな言葉知っとんな...」
その子はイツキちゃんの弟の智志くんだ。「だっていつき、たくとくんのこと好きなんとちゃうん?」
「うるさい!」
「よう、中川、北野、それから弟くんも」
と、絶妙なタイミングでそのたくとくん、三田 拓人が教室から出てきた。
見るとイツキちゃんはすっかり顔を赤らめてしまっていた。
「おはよ、拓人」
私は言う。
「お、おはよう、たく...三田くん」
「あれーどうしたんー、いつきー。まさか名前でいうのー、はずかしいんー?」
「あんたは黙っとり!」
「だそうですよーた・く・とせんぱい」
「何も言ってないやろ!...っていうかなんであんたは上級生を先輩呼ばわりすんねや...」
「だってやめれやんし」
「知らんわ...」
「仲良いなぁー姉弟」と私はニコニコして見守る。
「もう始業式始まるし、入ろうや、教室」
といって私含め4人はそれぞれの6年生、2年生の教室へ入っていった。
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