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ぶるぶると身を震わせながら、おじさまの肉欲が放たれていく。よほど自慰をしていなかったのか俺の予想よりもたくさん出て、肉筒から溢れた精液がぽたぽたと零れ落ちていった。
「……っぁ、はあ、気持ち良かったよ、流加くん」
ご褒美だとばかりにおじさまは、俺の顔や髪を撫でているが、熱を放ったばかりの肉棒は俺の中に収まったまま。少し萎んだ頃に抜いて、シャワーに入って――それで終わるつもりなのだろう。
腰をあげて引き抜こうとし、その先端が後孔に引っかかったところで俺はニタリと笑った。
「……まだだよ」
ずん、と腰を深く落とす。精を放ったばかりで、硬さを失いかけていたものが、俺の秘奥に触れた。
「――ッ! るか、くん!?」
驚愕し目を剥いたおじさまの唇を人差し指で塞ぐ。
お前は屈したんだ、俺のおもちゃだよ。心の中で残酷な言葉を吐きかけながら、いやらしい顔を浮かべて再び腰を動かす。
「だめ。まだだめ。全然だめ。だって、俺、満足してないから」
カタログを見て俺を選んだ時は従順なオメガを想像したのだろう。
触れられることを恥ずかしがり、自ら腰を振るなんてはしたないことはしない。攻めやすくて、主導権を握りやすい。そういう子を選びたかったのかもしれない。
でもそれは、支配者にすらなれないオメガだ。自分の性は神様からのギフトなのだとわかっていない無能なやつら。
見下ろす顔に、興奮とほんの少しの絶望が混じっていて、俺は心底嬉しくなった。
やはり俺はこの社会の支配者になれる。神様とのギャンブルに勝った、最高のオメガだ。
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