1.こんにちはハニーライダー

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「俺、ここの仕事が合ってるから。色んな男とデートするの、好きなんだよね」 「そりゃ俺としては嬉しいが――」  理由を語らなかったためか、古狼は納得していないようだった。 「お前は他の奴らに比べて、発情期のペースが早い。一ヶ月に一度。つまりそれだけ妊娠する危険があるってことだ。変なアルファに犯されて事故る前に、番を見つけた方が楽じゃねぇのかと俺は思うんだよ」  オメガは発情期にセックスをすると妊娠してしまうことがある。発情期が来る間隔は人によって異なるが、俺はこの店でもハイペースで一ヶ月に一度やってくる。つまり俺は他のオメガよりも孕みやすいということだ。  発情期中のオメガは高く売れるということでデート料金も通常の倍になる。なので発情期のたびに俺の財布は潤っていいことばかりだ。発情期がきたらすぐに避妊薬を飲んでいるので、今までに事故ったこともない。  何で心配するのか。いいことばかりなのに。古狼を安心させるように笑って、乾いた喉にビールを流し込んだ。
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