マルと仲本

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「つか、でも仲本、お前、金あるん?」 「あるわけないやん」 「え!じゃどうすんねん?」 「だからマルに相談しとんやんか」 (#▼ω▼)そこかい!! あぁ、俺はこの頃から、経済的に自立してたんだよ。 そう、いろんな事やって稼いでたんだ。 冬は近所のスタンドでバイトではなくおっさんのお手伝い。 バイト代ではなく、おっさんにお小遣いを貰う。 ここ重要。 中学生は働いてもよいけど、学校と両親の許可いるじゃん?だから建て前はお手伝いで、小遣いなわけよ。 でもな、この冬のスタンドのバイトの話し、作文に書いて学校に出したら、神戸市役所に張り出されてよ、金賞貰ったんだぜ。なんか矛盾してね? 「仲本、明日から三時起きや、やれるか?」 「やるやる稼げるんやったらやるで!」 「よっしゃ!じゃ裏山の神社の前に三時集合や」 「えぇ、神社て、なにすんねん、お前、まさか、賽銭泥棒とかちゃうやろうな」 「アホか、あんなセコイ神社の賽銭箱に金なんか入っとる訳ないやろ!この季節なら決まってる、クワガタとカブトムシや、セコセコバイトなんかするより一発で勝負決まるで」 「えぇ、それどないするん?売りに行くんか?」 「そうや、三宮センター街の入り口で露天で八百屋やってるおっさんが居るんや、そのおっさんに場代払たら、露店の横で売らしてくれる」 「マル?」 「なんや?」 「お前ってなんでそんな事できるん」 「いやいや、最初はソッコーポリにパクられそうになったけどな、たまたまそのおっさんが助けてくれてな、それ以来の仲やねん」 「お前って、なんか、すげーわ、やっぱ」
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