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この森は、彼らの「世界」そのもの。
食卓には焼きたてのパンとおいしい葡萄酒、緑豊かで花の咲き乱れる森。
その森を縄張りにする「狼」。
森と人里を行き来する「赤ずきん」。
森に住まう生き物を狙う「猟師」。
赤ずきんとおばあちゃんを丸呑みにした狼は、悪者。
狼の腹を引き裂いて石を詰めた猟師は、正義。
このお話は、何代も赤ずきん役を継ぎ続ける一族の娘と、赤ずきん同様に何代も狼役を継ぎ続ける人狼の青年にまつわる、他愛もないお話。
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