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そして、聴力に少し難があるため、障碍者雇用枠で採用されたという勝俣。
「僕は、後ろからの音は聞き取れません。
ですので、用のある時は前から話してください」
負けず嫌いが目力を作っているような顔立ちをした青年は、
少し曖昧な発音ながら、しっかりと伝えてくる。
同じく障碍者雇用枠の人員で、少しだけ知的障碍がある絹矢は
人懐っこく、ニコニコしながら挨拶をしてきた。
そして残りは、契約している運送会社から派遣されているという、
30代くらいの男性。
だが、これがなんとも曲者だった。
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