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「のんびりし過ぎてて、徹夜になる」
くっそぉーっ!
着替えながら、この日を振り返った未波は、思わず独り言を大きく叫ぶ。
そして、それが引き金になった。
「まったく、なんなのあの男!
初めてやる仕事なんだから、少しくらいモタ付いたってしょうがないじゃない。
それを、初日からサクサク出来たら、天才だわ。
ってか、何アイツ。いったい何様よ!」
最悪、最悪、最悪っ!!
小さく地団太を踏み、悪態をついた時、風呂が沸いたことを知らせてくる。
ふんっ!
未波は、憤慨を荒っぽい鼻息に飛ばした。
だが、7センチヒールでの半日立ち仕事の疲労が憤慨に勝った。
だから、それをちょっぴり負け惜しみを含めて、こう締めくくった。
まぁ、せっかく沸いたお風呂に免じて、今は忘れてやる。
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