1 負の連鎖

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そして今日、待ち合わせをしたカフェで、翔から二股を詫びられた。 正直なところ、この日の彼との会話は、ほとんど記憶になかった。 もちろん、自分が何を話したのかも憶えていない。 ただ、詫びは口にしても別れを口にしない翔に、 今度は、自分から別れを告げたのは憶えている。 そして、その帰り道で二つ目となるポトスを買ってきたのだ。 はぁ……。 二つ並んだ小さな緑たちを前に、止めようもなく空しい溜息が零れ出る。 結局、今度も私がフラれたようなもんよね。 未波は、カラフルな砂状のハイドロカルチャーに植わる 柔らかな葉っぱを指先で撫で、胸の内で呟く。 そして、微かに揺れる小さな葉を見ながら、また短く息をついた。 やっぱり私、魅力ないのかな。
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