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11.事件を追いかけるてがかり
このビッグニュースは、神奈川県警本部の現在の捜査状況にもかなりの影響を与
えかねないので、緊急で捜査対策本部を3回目だが、捜査員全員に呼びかけられ江
草刑事も秋山刑事たちも出席した。警視庁からも江草刑事の元同僚木崎刑事や捜査
二課より三塚刑事や東林刑事が緊急で捜査に協力要員で来られていた。
捜査状況の報告の時間になり、現場の刑事たちからも、色々な情報があげられて
いたが、有力な手掛かりには程遠かった。捜査対策本部の上席に居た本事件の責任
者でもあった神奈川県警捜査一課課長の飯島さんの顔色にもあせりが見え隠れてし
ていた。その中、江草刑事が最近の捜査状況を報告にあげると捜査員一斉でどよめ
きが起こった。早速、上からの指示で、江草刑事は、警視庁グループと捜査を共に
するようになった。捜査会議が終わるとともに、飯島課長より江草刑事に何度も感
謝の言葉がかけられた。かなり飯島課長の以前の指揮系統うんぬんで、最近お疲
れ気味であった。江草刑事は、
「この事件を一刻も早く終わらせましょう。飯島課長、皆さんも同じです。頑張り
ましょう。」
と伝え、新たな捜査に向かった。
江草刑事は、先日の元交通大臣峰岸 昭信逮捕当初かなり単独捜査は厳しく危険
だと身にしみて感じていたので、今回の警視庁からの捜査協力には感謝の思いで一
杯で泣きそうになっていた。
早速、江草刑事を班長とした捜査一課木崎刑事、捜査二課の三塚刑事と東林刑事
とで班を作った。そこで、木崎刑事と江草刑事はホシに挙げられている徳井 行雄
の所存をつきとめることに専念し三塚刑事と東林刑事は逮捕された峰岸 昭雄元議
員の警視庁からの情報整理と人脈調査をするように決めた。
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