事件の始まり

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事件の始まり

残暑厳しい夏の10時頃、江草刑事と秋山刑事が、休憩室で珈琲と煙草でくつろいでいた頃、ある緊急の一本の電話が入った。電話を受け継いだ事務員の前島氏が、慌てて驚いた声で、「大変です。捜査一課の島中刑事が、たった今、戸中区今川商店街の路上で襲われたようです。捜査一課の皆さん、緊急で現地へ向かって下さい。神奈川県戸中区今川商店街12通り6番地近くそうです。急ぎでお願いします。」と。  江草刑事と秋山刑事は、休憩室へ駆けつけた山沖刑事より聞いて急いで車に乗り、搬送先の病院へ向かった。  車内で、江草刑事は、秋山刑事に言った。 「確か、島中君は、朝から日内新聞記者の失踪捜査の聞き込みに行ってましたね。うーんそれにしても突然すぎますね、秋山刑事どう思われます?」と。  すると、秋山刑事は、 「うーん。私は、彼が、うち捜査一課へきて研修担当した時しか分からないし、んー。」 と黙りこんでしまった。  車内で、沈黙が続いて1時間程で、緊急搬送先の神奈川千鳥病院に彼らは到着した。そして、病院の受付では、今現在搬送されてから30分程だが、緊急手術で、手術室の控室に関係者が集まっていると聞きそこへ足早に向かった。すると、もう捜査一課飯島課長と島中刑事の両親が控室にいた。  そこですぐに、彼らは、捜査一課課長に連れられ廊下へ出て、「彼の状態は、予断を許さない。ここは、私に任せて欲しい。他の捜査官には、現場へ向かってもらってる。一刻もホシを逃がさず捕まえてもらいたい。すぐ向かってくれるか。」 と言われ、2人は現場へ向かった。
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