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5.追跡の始まり
情報収集が終わり、江草刑事は、
「ふー。」
と息を吹き出しこれは、すごい事件になるぞと心の中でつぶやいていた。
早速、江草刑事は、失踪したとされる瀬野氏の居住地管轄の横波署へ車で向かっ
た。
神奈川県警察本部ビルより1時間ほどで横波署へ到着し、江草刑事は、当時の失
踪係であった水上刑事に会った。
水上刑事は、
「これは、初めまして。江草刑事さんですか。今回、あの日内新聞記者瀬野 義之
の失踪の件ですね。あれは、去年の夏8月3日の昼過ぎ頃、彼は実家たしか愛媛県
出身の一人暮らしということで、同僚の杉蔵 太から届け出がありました。その当
初私が担当していた書類関連が、こちらです。どうぞ。」
と江草刑事にそう言い、渡した。
江草刑事は、
「これは、ありがとうございます。少し、書類関連の閲覧は、当日扱いでハードル
問題ないと思いますが、後日私のPCにアップロード願えますか?極秘ですし。」
と言った。
すると、水上刑事は、
「書類係に伝え、そうさせて頂きます。」
と快く返事してくれた。
そこから、しばらく水上刑事は、当時地元のもう解決済みの窃盗殺人事件で多忙
の中、捜査員3人と共に彼の一人住まいのアパート近辺の聞き込みなど行ったが、
2か月しても有力な手掛かりが全くなく断念せざるを得なかったと語った。
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