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6.追跡を考える
その中で、気がかりな点はなかったかと江草刑事が言うと、水上刑事は、近所の
住民も不思議がっていたことで、彼が休日によく川沿いで仲良くジョギングをして
いたある一家と、ある日アパート近くで大喧嘩していたのがあげられると言った。
その一家は、有名企業の役員で勤務しており当時の事を聞いても、ただジョギン
グを一緒にしていたが、週末の予定のことでもつれただけだと聞いたがそんな程度
の喧嘩だったのかなと少し疑問に感じたと水上刑事は言った。
これは、亡くなった島中刑事も知っていたことか確認すると、水上刑事はそうい
えば伝えていないと言った。もう二か月前に、島中刑事には横波署管轄の書類関連
を送信済であり、この内容の記載では(ジョギング仲間の有力企業の役員ともめご
とあり?)と記入してあるのみで関心が少なかったか今後の予定だったのかもしれ
ないと水上刑事は言った。そして、それよりも生前の彼からの連絡では、最近の同
僚変死関連の記載事項にある通り日内新聞社発行の当時よく永田町を騒がせていた
元交通大臣峰岸昭信氏の企業買収の収賄事件関連のことで張り切っていると聞いた
らしい。
一時間半ほどして、江草刑事は、水上刑事に礼をして今後私が頑張ると伝え横波
署を出た。
江草刑事は、車で神奈川県警本部へ戻る途中、今さっき聞いてきた横波署の水上
刑事の話を思い出し島中刑事は、生前こんな追跡を試んだ?否、こうかなあと色々
と考えていた。
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