ブレンドティと魔法のスムージー

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ブレンドティと魔法のスムージー

1.  午後十時。  仕事を終え、赤羽駅の改札口を出た時、帰宅を急ぐサラリーマンやOLで溢れ返っていた。  十一月。秋の終わりは冬の始まりを意味していた。この時間は冷え込みが加速する。従業員割引で購入した、ウールのコートは寒さの緩和に貢献してくれなかった。  棒になった足をひきずりながら、私、川石香は仕方なく歩みを進めたが、シグナルが赤になり歩みを停めた。  どんなに楽な靴を履いていても、楽なスニーカーを履いていても約十一時間、店頭に立っている為、毎日足は悲鳴をあげる程、痛かった。  シグナルが青になり、再び歩みを進める。  歩みを進めると、赤いアーケードが見えた。ローズ商店街の入り口だ。私の住まいは、このローズ商店街の中にある。
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