異界への扉

この謎には決して立ち入ってはいけない……

なぁ、知っているか？この学校に丑三つ時に入ると、入った人は消えるらしいよ。
知ってる、なんでも何年か前に入った七人が居なくなっちゃったんでしょ？
そうそう、その七人はこの学校の七不思議を丑三つ時に回って、一人ずつ居なくなっていったんだって。
ねぇ、この学校の七不思議ってなんなの？
それはね………

「と、いうことで今晩、学校の噂を検証する！」
「また、悠太(ゆうた)のバカが始まった」
噂とは丑三つ時に学校の七不思議を見て回ると、人が一人ずつ消えていくというものだ。
この李桜学園中等部はかつて、戦争をしていたときに兵士の収容所を改築して作られた場所らしい。
「今夜、一時に校門集合な。俺はこれから伊織(いおり)と紫(ゆかり)、流華(るか)、秋水(しゅうすい)のところに行ってくる」

夜一時、悠太、春樹(はるき)、春奈(はるな)、伊織、紫、流華、秋水が集まった。
「怖いよ、伊織」
「紫は僕が守ってあげるよ」
「さぁ、入ろうぜ！！」

第一の噂～Haruna～
この学校の第一の噂、階段の踊り場にある鏡をのぞくと鏡の世界へ引き込まれるんだって。
鏡の向こうの世界は無で、右も左も上も下も全て逆さまらしいよ。
「ここが例の鏡ですね」