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昔から津島は尾張随一の商業港だったが、その経済力に目を付けた織田信定は津島を攻め、これを支配下に置いたのだ。
そして船が出入りするたびに関税(通行税)を徴収し、また裕福な商家からは冥加金(売上税)を取った。その結果、織田家は莫大な収益を得ることになったのだ。織田家が戦国時代になって大きく躍進した理由のひとつはそれだ。
「で、弥五郎。津島に来たはいいけれど、これからどうするつもりなん?」
「そうだな。とにかくいまある持ち金と商品を使って、金儲けをするのが一番の課題だ。そうしなきゃ飢え死にしちまう」
「そら、そうやろうけど。そもそもアンタ、いまどれくらいお金と商品があるん?」
「これくらいだ」
《山田弥五郎俊明 銭 5貫300文》
<目標 5000貫を貯める>
商品 ・火縄銃 1
・陶器 3
・炭 20
・早合 4
・小型土鍋 1
「わー、この銃、ずいぶん使いこんどるね?」
「父ちゃんの形見なんだよ。……しかしこれ、どこで手に入れたんだろうな」
道中で手入れしたときも思ったが、お世辞にも上質な鉄砲ではない。
火縄砲といってもピンキリあるけれど、この銃はハッキリ言ってキリのほうだな。父ちゃんには悪いけど。
「この陶器のツボは、瀬戸で作られているやつかね?」
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