第二十六話 滝川一益の謎

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「頼む、なんでもするから! ど、どうだ、オレの裸踊りとか? これでも酒の席での余興には、ちょっとした自信が――」 「やめてください、滝川さま!」  あかりちゃんが全力で止める。 「じ、じゃあやっぱり金だな。あかりちゃん、ちょっくら金を貸してくれ。ちんちろりんで増やしてくる!」 「だからそれもやめてください、滝川さま!」  あかりちゃんが、やっぱり全力で止めた。  俺とカンナは、妙な流れに声を失っていたが――  やがて俺は、言った。 「別に謝礼とかはいいですけど。俺が気にしているのは、さっきのイノシシ退治の話です」 「あ。……ああ、あれか」 「ええ、あれです。……実は俺たち、いま、金を稼ぎたいんです。だからイノシシ狩りをして、少しでもお金や米が手に入るのならそれをやりたいんです」  俺は、滝川一益の目を一直線に見据えて言った。 「どうでしょう、これはあくまで提案なんですが。……イノシシ退治を一緒にやりませんか? 報酬は折半」 「む」 「その代わり、早合の仕組みもお教えします」 「む。……む、む、む!」  滝川一益は、俺の提案を受けて、考える顔を見せたが――  やがて、大きくうなずいた。 「……それで本当に、早合とやらのことを教えてもらえるなら、そうしよう!」 「いいんですね!?」 「滝川に二言はねえ!」  滝川一益は、大きくうなずいた。     
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