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「や、やった。……やったあ! すごーい!!」
「やったやん! あはは、やったあ! ばりすごかっ、弥五郎!」
あかりちゃんとカンナが、はしゃぎ回る。
カンナはよほど、テンションが上がっているんだろう。
俺以外の人間がいるのに博多弁だ。
そして。
「や、やったか。イノシシを倒したか。さすがは滝川さま。そ、それに――」
八兵衛翁は、俺のほうをチラチラ見ながら――
やはり腰を抜かしているのか、うまく起き上がれないようだ。
俺はそんな八兵衛翁に近付いて、手を差し伸べつつ、
「弥五郎です。山田弥五郎。……以後、お見知りおきを」
滝川さんをちょっとマネて、ニヤリと笑ったものである。
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