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な、なんだこれ。
村人たちが集まっているのか?
「おう、山田。やっと起きたか」
「や、弥五郎~……」
そこには、カンナと滝川さんもいた。
「た、滝川さん。なんですか、この騒ぎは」
「なんですか、じゃないぜ。みんな、お前と蜂楽屋を見たくて集まってきたんだ」
「俺とカンナを……?」
「ああ。昨晩から今朝にかけて、近隣の村まで一気にうわさが広まったらしいぞ。イノシシを銃で倒した少年が、金色髪こんじきがみの娘を連れて、海老原村にいるらしい、ってな」
「そ、そんなことでみんな、集まったんですか?」
「そりゃ田舎は娯楽が少ないからな。金色髪の子を連れている鉄砲使いのガキがいるってだけで、話題としては面白い。集まりもするさ」
集まった人たちは、確かにカンナを見て目を見開かせている。
「――あれが金色髪か」
「きれいな髪じゃのう」
「なんか細工しとるんでねえか?」
「しかし、えらいべっぴんな子じゃのう」
「ありがたや、ありがたや」
カンナを拝んでいるおばあさんまでいる。
金髪を不気味がって、妖怪だの鬼娘だの追いまわしていた人間もいたというのに。えらい立ち位置の変わりようだ。
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