第二十九話 加工貿易

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「ここ数日で、えっらい米と炭の相場が下がりましたなあ」 「堺のほうから、ずいぶん流れてきたそうですわ。あっちのほうで売れなくて余った米と炭を、津島(ここ)に運んできたとかどうとか」 「そりゃ相場も下がりますなあ。こりゃ、今年の冬は米と炭じゃ儲かりませんな」  商人たちは、ペラペラとしゃべりながら通っていく。  あとに残されたのは、俺、滝川さん。  ……それと、ドヤ顔が引きつったカンナである。  彼女はピクピクと顔を痙攣させたあと、 「な~~~~~~~んで~~~~~~~!?」  アホみたいに絶叫した。  かと思うと、なんで、なんで、なんで、なんでと駄々っ子みたいに暴れ回る。  金髪とおっぱいが、ぶるんぶるんと激しく揺れた。……目のやり場に困るなあ、おい。  滝川さんは、やれやれと言わんばかりに首を振った。  ……さて。  どうしたもんだろう。
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