第三十話 和田惟政登場

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 その中に、硝石と炭と硫黄を置いて、すりつぶし、丁寧に混ぜ合わせていく。 「基本はこれで完成だ。で、こうして作った火薬に火をつけると――」  俺はわずかな分量の火薬をつまんで、石の上に載せる。  火打石を使って火を作る。  そして、その少量の火薬に火をつけたのだ。  ぼっ、と火が点いた。 「わ!」 「おお」  カンナと滝川さんが、それぞれ声をあげる。 「まず硫黄が燃えて、熱を発する。次にその熱が硝石を分解して酸素が広がり、最後に炭がその酸素と高温のために激しく燃えあがって、炎を起こすんだ」 「す、すごかーっ! すごいばい、弥五郎!」 「ああ、サンソとかどうとかよく分からねえが、大したもんだぜ……!」  おっと、そうか。  まだこの時代には酸素って言葉はなかったな。  確か江戸時代末期に始めて訳された単語だったっけ。  ま、それはともかく。ふたりの笑顔がまぶしかった。  よし、これでいい! 《山田弥五郎俊明 銭 1貫142文》 <最終目標  5000貫を貯める> <直近目標  佐々成政に早合50を売る>  商品  ・火縄銃   1      ・陶器    3      ・炭    18      ・早合    3      ・小型土鍋  1      ・米    15      ・鉛弾   49     
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