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「なあ、不死身くんよぉ」
惜しいな、フジミヤだ。
と、からかう余裕は無さそうだ。
穴からカイリの右手が這い出す。
その手の甲は、俺の頭突きと自分の13クソによって傷だらけになっている。
「てめぇが不死身なら…俺様は馬鹿ヂカラかも知れねえぜ?」
穴をよじ登り、カイリが改めて全身を現した。
外見に変化は見当たらないが、その表情には力と自信がにじみ出ている。
「意味分かんねえよ…まさかさっきの地震、お前が起こしたってのか?」
「俺様も良く分かんねえけどよ……」
カイリは首を回し、両手を重ねてパキパキと鳴らした。
俺をボコる前の準備運動ってか。
「不死身と馬鹿ヂカラだったら……どっちが勝つだろうなぁ?」
「矛盾…ってやつか」
こいつはちょっと…ヤバイかも。
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