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もしかして、もう一回あれに乗れば・・・って僕?
エレベーターに、僕乗ってるんですけどおおおお!
なんか、僕、ぶつぶつ言いながら、エレベーターのボタン押してるううう?
ぼ、僕が、二人?
「あのさ、お兄さん。言いにくいんだけど、お兄さん、異世界に行くの、失敗してるよ?」
な、なんだって?
「エレベーターに乗ってる、お兄さんが何よりの証拠でしょ?」
アレは本当に僕なのか?
「うん。たぶん、もう一回10階に戻ってくるよ。っていうか、永遠にこれを繰り返すの。」
う、嘘だ!僕は、もう元の世界には帰れないの?
「ってかさ、お兄さん、バグっちゃったんだよ。」
バ、バグ?
「そうそう。5階で本当は女の子が乗る予定だったのが、男の子が乗ってきちゃったでしょ?
あの時点で、もうバグっちゃったんだよ。」
ま、まさか!
ねえ、君!なんとか元の世界に戻れる方法はないの?
「うーん、これは、あまりおすすめできないんだけど。」
何でもいい!言ってくれ!
「えーとね、もう一人のお兄さんが、ずっとエレベーターの中で実況しながら、ボタン押してるでしょう?あのお兄さんに、こっちの存在を気付いてもらうことかな?」
そっか!わかったよ。
おおおおい!もう一人の自分!気付いてくれ!
お前の本体は、ここにあるんだ!
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