第三話

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「はっ……んんっ」 男にキスされたことに驚き、目を見開く根津。 何とか離れようとするが、青年の力が強く離れない。 唇を無理矢理開けられ、そこから舌が入ってくる。 絡まったり、吸われたりするうちに快感を覚え、頭が痺れたようになってくる。 やがて離れようと青年を押していた腕は、青年にしがみつくようになってしまう。 「ん…っや、はぁっ」 やっと青年が離れた時には、根津は力が抜けきっていた。 青年は、根津の姿を見てぺろりと唇を舐める。 性的な経験が少ない根津は、キスだけで蕩けていた。 「感度抜群」 ニヤニヤといやらしい笑みを浮かべる青年を見て、息を切らしていた根津はハッとする。 慌てて逃げようとするが、青年に捕まえられてしまう。 「やめっ、離して!」 何とか逃げ出そうと暴れるが、青年はびくともしない。 根津が抵抗することに、青年は不思議に思った。 「何で?気持ちよかったんでしょ?」 「だ、誰が」 「だって、ほら」 青年が下に触れると、それは緩やかに立ち上がっていた。 根津は顔を真っ赤に染め上げる。 青年はそんな根津の姿を見て、顔を綻ばせる。 「可愛い」 「なっ、誰が……あっ」 可愛いと宣う青年に反論しようとしたが、緩くしごかれ、言葉にならない。 そのままゆっくりと扱き始めた青年。 根津の口からは甘い声が漏れだした。 「はぁっ、ああっ……ん、んっ」 女のような声が漏れることが恥ずかしく、両手で漏れないように口を押さえる。 青年は、根津の行動にクスリと笑い、手の動きを早くする。 「んやぁ、なんっ……あぁ!」 いきなり早くなったことに驚き、思わず手を離してしまう。 そんなことには構わずに扱き続ける青年。 「や、やめっ…んぁあ!!」 何とか止めてもらおうと青年の手を押さえるが、力が入らず持っているだけになる。 そんなところが可愛く思え、青年は根津にキスをする。 舌を絡めていくうちに、根津の抵抗は小さくなっていった。 「キス、好き?」 「すっ好きじゃ、あ、ないっ…んんっ」 力なく首を振りながら訴える。 が、説得力は無いようなものだった。 青年は笑みを深める。 「オレ、アンタに満足してもらえるよう、頑張るから」 「あっ、そん、なの……いらなっ…」 そんな否定も虚しく、結果的に青年に美味しく頂かれてしまうのだった。
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