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男日照りはいつものこととはいえ、変に意識したせいで読子のスイッチが入ってしまった。
ドキドキと胸が高鳴り、さほど大きくない胸も乳首をたたせて興奮しているのが自分でもわかる。
すりすりと読子は青年に寄り添って、彼を魅了した。
「ま、待ってくれ!」
「あら? もしかして恋人がいましたか。それは失礼を」
「そうじゃない。確かに俺は独り身だよ。正直、急に詰め寄られて動揺しっぱなしだ。でも、こういう事はいけないよ店長さん」
「こう見えてたぶんアナタよりも年上ですよ、わたし。一回だれかとそういうことをした程度で責任だなんだと攻めるつもりはないですし、自分で責任くらい取れますから」
「なんとなくだけどわかるんだ。店長さんには本当は好きな人がいるんだろう? でもその人が振り向いてくれないし、かといって処女じゃないから云々と拒絶されるような間柄でもない。だからその人の代わりに別の男とそういう行為をして自分を慰めているだけだ。そんなの、可哀想だ」
青年は半ば当てずっぽうで読子の心情を語った。
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