Act.2

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「うるせーよ。大声で言うなや」 「いや、だって。 暴走族だったのは知ってるけどまさか総長だったとは」 千波の反応に楽しそうに笑った恭ちゃんがすかさず横やりを入れる。 「今の大吾はオヤジっぽくなっちゃったけど。 当時のあれ、特攻服に書いてあったやつ、何だっけ?」 「覚えてねぇわ」 「あ、思い出した。 友に捧げて悔い無し命、たとえこの身が朽ちようと、愛する友は守り抜く。 だっけ?」 「…………」 おそらく大吾さんが無言になったということは、それが真実だったのだろう。 しかしそんな大吾さんに千波は意外な反応を示した。 「へぇ……カッコいいじゃん。 それって自分の命よりも友達を大切にするってことでしょ?」
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