Act.2

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「では、こちらの内容でお請けさせていただきます」 「はい、よろしくお願い致します」 小杉さんと細かな部分のシステム構築を相談し合い、構築料の折り合いがついたころには、すでに夕方になっていた。 「原沢さん、このまま直帰するの?」 「いえ、今日は営業車で来てるのでいったん会社に戻ります」 「そう……。じゃ今日は無理ね。 だけどたまには飲みに行きましょうよ」 「はい、近いうちにぜひ」 名残惜しそうな小杉さんと別れ、私はエレベーターに乗りこんでそのまま地下の駐車場へと降りた。 思ったより時間も掛かってしまって、時計の時刻はもう17時を回ってしまった。 地下の駐車場にも、退社するSAKURAシステム開発の社員たちがちらほらと姿を見せている。
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