Act.2

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「佳奈のこと、笑ってられなくなった」 「は?」 「男に騙された」 「へっ?」 「初めて来た時から、羽振りのいいお客だったのよ。 そんでもってずっとプロポーズされててさ……。 お金も持ってそうだし優しかったし誠実だったから、まぁいいかと思って……」 「……お付き合いしてたの?」 「うん」 「…………」 「だけどその人……」 「その人……?」 思わずゴクリと唾を飲んだ瞬間、ビールを運んで来た大吾さんが吐き捨てるように言った。
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